お茶の旅
製茶のときの美味しさ
食事は、製茶の現場において欠かせない大切な営みの一つです。
朝食、昼食、午後のおやつ、夕食、そして夜食。
一日に五回食べるのは、製茶人にとって決して珍しいことではありません。
製茶中の食事で重視されるのは、
ご飯が進むことと十分な満腹感です。
その代表的な料理の一つが、豚バラ肉の煮込み料理です。
豚バラ肉を大根、卵、筍とともに長時間じっくり煮込み、
山で採れる素朴な野菜と合わせていただきます。
口に入れると脂がやさしくほどけ、香りが広がり、
失われた体力を素早く回復させてくれる滋養ある一品です。
特に印象的なのが、切り干し大根の卵炒めです。
収穫過多となった白大根を細く刻み、天日干しして保存します。
調理の際は水で戻し、
たっぷりの切り干し大根と卵をよく混ぜ合わせ、
熱した鍋で手早く炒め、塩で軽く味付けします。
その食感はしっかりとしていながらもやさしく、
厚みのある白い食パンを噛んだときのような満足感があります。
ぷつりとした大根の弾力と卵の香ばしさが重なり、
思わず箸が止まらなくなる味わいです。
