お茶の旅
2025.11.21

乾燥したお茶に細菌は含まれているの?

乾燥したお茶に細菌は含まれているの?

皆さん、こんにちは。

お茶好きの Andy です。


細菌は食品の安全性に関わる主な原因の一つです。

では、乾燥した茶葉には細菌がいるのでしょうか?

健康へのリスクはあるのでしょうか?

今日は「茶葉の微生物」について詳しくご紹介します。




1. 食中毒を引き起こす細菌にはどんなものがある?

台湾の食品衛生法によると、

食中毒に関連する主な細菌には以下が含まれます:

- サルモネラ菌

- 黄色ブドウ球菌

- リステリア菌

- 病原性大腸菌

- ボツリヌス菌

これらの細菌が食品内で増殖すると、

毒素を生成し、

胃腸炎や中毒、

さらには深刻な健康被害を引き起こす可能性があります。




2. 茶葉の細菌は健康被害を引き起こす?

いいえ。

茶葉は乾燥工程によって水分活性が非常に低くなります。

そのため、仮に細菌が残っていたとしても、

増殖したり毒素を作り出すことができません。

食品安全の重要な考え方は、

「菌がいるかどうか」ではなく「菌が増殖できるかどうか」です。

増殖条件がなければ、

人体へのリスクはありません。




3. 台湾の法律では茶葉の細菌検査が義務付けられている?

はい。

『食品中微生物衛生基準』によると、

茶葉は「その他の即食食品」に分類され、

以下の2項目の検査が必要です:

- 黄色ブドウ球菌:検出されてはならない

- サルモネラ菌:検出されてはならない

なお、リステリア菌については、

茶葉は水分活性が 0.92 以下であり

「リステリア菌が増殖しにくい即食食品」とされ、

検査が免除されています。




4. 国際的な研究では茶葉の微生物についてどう見ている?

アメリカFDAが2024年に発表した

《Draft Guidance for Industry: Hazard Analysis and Risk-Based Preventive Controls for Human Food》草案では、

乾燥茶葉で注意すべき病原菌として

サルモネラ菌と病原性大腸菌が挙げられています。

また、国際学術誌

『Potential Risks in Tea and Emerging Monitoring Technologies: A Review』のまとめによると、

茶葉の微生物は主に空気、土壌、発酵、加工工程などに由来します。

特に黒茶や紅茶の「堆積発酵」では

高温多湿な環境のため、

カビや酵母菌が繁殖しやすくなります。

中でも アスペルギルス(Aspergillus)や ペニシリウム(Penicillium)は

堆積・保管段階でよく見られます。

管理が不十分な場合、

一部の菌株は以下のような有毒なカビ毒を生成する可能性があります:

- アフラトキシンB₁

- オクラトキシンA

- シトリニン

これらのカビ毒は腎臓、肝臓、免疫系に悪影響を及ぼす可能性があります。




5. 台湾茶の微生物状況は?

当社チームによる

台湾の精緻茶に関する長年の検査データによると:

- 総菌数は 30〜3000 cfu/g(非常に低い)

- サルモネラ菌と黄色ブドウ球菌は検出されず、すべて陰性

これらの結果から、

台湾の精緻茶は収穫から加工、乾燥、包装まで

衛生管理が徹底されており、

国内外の食品衛生基準を満たしています。

食品安全リスクは非常に低いです。




6. 心配する必要はある?

過度な心配は不要です。

自然環境の中で茶葉が微生物に触れるのは避けられませんが、

適切な加工と保存がされていれば、

健康被害を引き起こすことはありません。

特に台湾の精緻茶は、

高度な製茶技術と厳格な品質管理により、

安全性と品質がしっかり保証されています。

今回の内容で、

茶葉の微生物についての理解が深まれば幸いです。

また次回お会いしましょう!




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