皆さん、こんにちは。
お茶好きのAndyです。
環境意識の高まりとともに、ティーバッグの素材が注目されています。
市販されているティーバッグの代表的な素材は PET(ポリエチレンテレフタレート) と PLA(ポリ乳酸) です。
見た目は似ていますが、その由来・特性・廃棄処理方法には大きな違いがあります。
PET ティーバッグとは?
PET は石油から作られる石化由来のプラスチックです。
耐熱性・強度・変形しにくさに優れ、飲料ボトルや食品包装、ティーバッグのフィルターに広く利用されています。
PET ティーバッグの利点は 丈夫で壊れにくい ことですが、
生分解できないため、マイクロプラスチック問題の一因として懸念されています。
PLA ティーバッグとは?
PLA はトウモロコシデンプンやサトウキビなどの天然資源から作られる バイオプラスチック です。
乳酸を重合して製造され、工業用コンポスト環境で分解可能 という特徴があります。
ただし、PLA の分解には 高温・一定の湿度を保つ工業施設 が必要で、
家庭用コンポストや自然環境では分解が進みにくい点に注意が必要です。
PET と PLA をどう見分ける?
見た目だけで素材を見分けることはできません。
ティーバッグの外観からわかるのは「織り方(メッシュ・不織布)」だけで、素材そのものは判別できません。
よく「不織布=PLA」「メッシュ=PET」と思われがちですが、これは誤解です。
もっとも簡単な方法は 燃焼テスト です:
- PET:燃焼後、白く不透明な溶融粒子が残り、焦げて白煙が出ます。
- PLA:燃焼後、残留物が少なく、透明な溶融粒子が残る傾向があります。
メッシュと不織布の違い
- メッシュ:透明度が高く、茶葉の外観を楽しめるため、リーフティーに向いています。
ただし、粉砕茶では「粉漏れ」が起こりやすいです。
- 不織布:細かい茶葉に適し、粉漏れを防ぎますが、茶葉の外観は見えません。
どちらが優れているかではなく、茶葉の良さを最も引き出せる素材 がベストです。
ティーバッグと PPWR(包装・包装廃棄物規則)
2025年2月11日、EU は 包装および包装廃棄物規則
(Regulation (EU) 2025/40, PPWR) を施行し、従来の Directive 94/62/EC を段階的に置き換えます。
PPWR ではティーバッグが特に「内容物と分離しにくい製品」として分類され、堆肥化可能素材(PLA など)の使用 が推奨されています。
ただし、ここでいう「堆肥化可能」とは 工業用コンポスト を意味し、家庭用ではありません。
EN 13432 規格では、「工業堆肥可能」とは、
58℃±2℃で180日以内に90%以上が 2mm 以下の粒子に分解され、最終的に植物や土壌に悪影響を与えないこと を指します。
まとめ
茶産業が発展する中で、EU 規格を目標とすることは台湾茶の品質向上につながります。
お茶は 乾燥していて安全で劣化しにくい 特性を持つ食品ですので、味だけでなく、品質向上のためにできることを考えるべきでしょう。
「美味しい」はすでに台湾茶の基本的な特徴です。
本日はここまでです。少しでもお役に立てれば幸いです。
また次回お会いしましょう。
#遊山茶訪 #台湾茶 #ウーロン茶 #凍頂茶 #観光工場 #FSSC22000 #安全茶 #安心茶 #ティーバッグ素材 #PLA #PET #サステナブルパッケージ #PPWR #エコティー